木の魅力そのものを操る“木の建材屋”を支える、
クリーンな休息時間。

建築家やインテリアデザイナーなどからの信頼が厚い木の建材屋「TIMBER CREW(ティンバークルー)」。工場には木材が山のように積み上げられ、それらに手を加えることで、常に木屑が舞うような空間で仕事をしている。作業時はマスクを外せないなか、ランチや休憩時間に皆が利用するというラウンジに「AIRMEGA 600」を設置した。引く手あまたで多忙な彼らがリフレッシュする時間を、浄化した空気で支える。

オフィスにはさまざまな木材や色味、風合いを用いて美しく組み合わされたサンプルなどが多数揃う。

その名は知らずとも、彼らの製作したフローリングを歩いたことのある人は多いのではないか。いま、建築家やインテリアデザイナーなどが最も頼りにする木の建材屋と言えるのが「ティンバークルー」だ。商業施設などで目にする風合い豊かなフローリング床は、実は彼らの手によるものが多い。

そのティンバークルーを率いる代表のキャリアはユニークだ。もともと花屋に勤めたが、緑を広く扱いたいと造園会社に移った。さらに庭を造るうちに木製テラスを作りはじめ、それが室内の床まで広がった。気がつくと木工作業が増えていたと苦笑する。花束を編むように、庭を計画するように、その空間にあった色合いや幅、表情をもつ床材を独学で表現するようになっていったのだ。その仕事が口コミで広がり、依頼は次々と増えていく。こだわりが強いデザイナーたちが欲しいのは、彼らが旅先で見た床材、記憶の隅に眠る古い体育館の床がもつ表情。そんなオーダーを、ティンバークルーは実現する。

左/工場では加工の工程に合わせて作業場が分かれている。ところどころにスタッフの作ったオブジェや飾りなどもあり、見ているだけで楽しい。
右/古い流木から貴重な木材まで、さまざまな木が至るところに積み上げられている。

ティンバークルーが本社と工場を構えるのは東京・調布の深大寺だ。かつて別の用途で使われていた工場はそのままに、それに併設されていた集合住宅にリノベーションを加えてオフィスとした。大きな吹き抜けを新設したオフィスの最上階には、休憩時間を過ごすラウンジも用意する。工場とオフィスをつなぐ大きな屋根の下には木材をストックするとともに、コンテナを改造したバーカウンターを設置する。こうした空間でスタッフがくつろぐことも多い。スタッフのほとんどは木工未経験者で、ティンバークルーの雰囲気に惹かれて働き始めた人ばかりだ。スタッフのユニフォームも、オリジナルで作ったペインターパンツやTシャツなど自前で揃える。「自分たちが使うものはすべて自分たちで作ろうと決めている」と、代表は言う。

「Tシャツは既存のボディを使用していますが、それ以外はすべて自分たちで生地から選んで縫製しているんです。作業着を売っているかと聞かれたりもしますが、これはただ自分たちが着心地のいいものを作りたいというシンプルな思いで始めたもの。なぜそこまでするかと聞かれることもありますが、それはただ楽しくやりたいというだけなんです」

上/工場とオフィスの真ん中にあるバーカウンター。飲んだりくつろいだり話したり、スタッフたちの憩いの場。
左/オフィス1階から2階への階段は、外階段を使って上り下りするのが面倒だったからと、天井を破ってリノベーション。
右/休憩スペースでもあるラウンジ横にはロッカールームがあり、ゲームやテレビなども置かれている。

そんな代表の言葉はティンバークルーの哲学をよく示している。彼らは自分たちの考える心地よさを形にして、人々の強い共感を得ている。そしてその心地よさは工場やオフィスにも体現されているのだ。「子どものころに思い描いていた秘密基地がそのままオフィスになった」と笑う。しかし言葉通り、来訪者の胸を躍らせる場だ。そこに「AIRMEGA 600」を設置してもらった。

「僕らの作業は常に木屑が舞う環境にあり、マスクの存在が欠かせません。休憩室や事務所に空気清浄機があるのはありがたいですね。実際に目で見てわかるものではないですが、部屋に入ると空気がきれいになっていることは身体で感じられます。静かな音からは想像できないほどパワフルで、3階のラウンジで使っています。ここでは皆で一緒に昼食をとるのですが、空気がいいと評判でしたね」

「AIRMEGA 600」の特徴は適用床面積が50畳までというパワフルさにある。四本脚で立ち上がった形状は、花粉のように床に落ちやすい大き目の粒子や床から舞い上がるホコリも逃さずに除去する。左右と底面の三面フィルターが力強く、そして素早く空気をきれいにする。

「シンプルで分かりやすいボタンの操作性やデザインが気に入っている」と代表。「AIRMEGA 600」では、空気の状態と運転状況がモニターでわかるようになっている。

ティンバークルーの工場内にある倉庫では、皮目と呼ばれる木材やコブが浮き出た切り株、良材を切り取った木材の残りなどが転がる。多くの不格好な木材は見捨てられがちだが、彼らはそれを什器や家具に再生したりもする。形状が不定形なので加工も難しいが、そこにこそ魅力を見いだす。ティンバークルーの手にかかりスツールに生まれ変わった木材は、それらが育った森の雰囲気をも人々に伝える。

「僕らはデザイナーじゃないので、手探りで形を見出していきます。長年かけて育った木材は、デザイナーが作れないような形状です。その一つひとつを見ながら面白さを引き出して作るんです。花束を作っていた時代も、たとえばウェディングブーケは花嫁の肩幅や身長、ドレス、ヒールの高さなどを聞いて、一番きれいに見えるものを作ろうと必死でした。扉が開く直前にドライヤーで温めて、入場とともにきれいに花開く状態を作り込んだこともありました。誰かが喜んでくれること、それが楽しい。働き方も木材の加工方法も、僕たちは新しいルールを模索し続けています。そのルール自体も、いつかは若い人たちが変えていくことを期待しているんです」

小さな木から大きな木まで、自然に育った存在感そのままの魅力を引き出し、新たなカタチを生み出してゆく。

そんな代表の「楽しく過ごしたい」という思いに応えるように、オフィスでは「AIRMEGA 600」がひっそりと、しかし力強く空気を浄化する。ティンバークルーのフローリング材は、たとえばグレーひとつにしても、色に幅がある。それは誰も気がつかない微細な差かもしれない。しかし、その違いは想いを込めて暮らす人々、作る人々にはかけがえのないものになる。代表は、多くの制作物を「居心地の良い空間を作ろうという素直な思い」から生まれたものだと語る。日常に寄り添う、かけがえのない道具。そんなティンバークルーの哲学に、COWAYの空気清浄機は共鳴する。

写真・竹之内祐幸 文・山田泰巨

※AIRMEGA 60020239月をもって販売終了しました。